高齢者が住み慣れた地域で、いつまでも健康に暮らせるよう、健診などの保健事業と介護予防を一体的に行う「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業」を行っています。
フレイルから要介護状態になることを予防するため、保健師や管理栄養士などの医療専門職がご自宅やいきいき百歳体操などの通いの場にお伺いし、健康教室や健康相談、フレイルチェックを実施しています。
フレイルとは
心身の活力(筋力・栄養・認知機能・社会とのつながりなど)が低下した状態をフレイルといいます。不活発な生活が続くことで、フレイルから介護が必要な状態になってしまうかもしれません。ちょっとした衰えなどに早めに気づき、日常生活を見直すことでフレイルの進行を押さえ、健康な状態に戻すことができます。
元気に活動できる期間(健康寿命)を伸ばし、自分の好きなことを楽しむ方が増えて日野町のまち全体が元気になることを目指しています。
日野町の健康課題(主なもの)
1 高血圧の治療者が多く、脳血管疾患の入院が多いため、高血圧の重症化予防が必要。
- 75歳以上の6割以上の方が高血圧の治療中
- 健診で高血圧を指摘されても未治療の方が3割
- 入院、外来ともに循環器系疾患(高血圧、心臓病)が医療費の3割を占めている
- 要介護者の有病率において、脳血管疾患が県内で最も高い
2 糖尿病治療者が多いため、糖尿病の重症化予防の普及啓発が必要。
- 75歳から84歳のうち約4割の方が糖尿病の治療中。
3 健診受診率が低いため自己の健康状態を総合的に把握し、必要な対策を取れていない方がいる可能性
- 後期高齢者健診受診率 令和5年度は11.2%(目標は60%)
4 多剤投薬者が多いため、重複処方や薬物治療に対する服薬支援が必要
●実施内容
次のような取り組みを行っています。
1 健診・医療・介護未利用の方の健康状態確認活動
しばらく健診を受けていない、病院受診していない、介護サービス未利用の方へ保健師が個別訪問や電話等で体調や生活状況の確認のため声かけを実施しています。
2 生活習慣病(高血圧・糖尿病)の方への支援
糖尿病や高血圧治療が中断となっている方、健診結果で重症化予防が必要な方等に対して、保健師が体調をうかがい、フレイル状態の有無を確認し、医療や介護連携を視野に入れながら相談に応じます。
3 多剤服薬者への訪問
内服薬の種類が15種類以上ある方に対し、保健師が体調を伺い、服薬状況や薬物療法についての困りごとなど健康相談を実施しています。必要時はかかりつけ薬局や医療機関への相談につなげます。
4 通いの場での健康講座
いきいき百歳体操等の地域の通いの場において、保健師や管理栄養士によるフレイル予防や生活習慣病予防に関する健康講座を実施しています。令和6年は、町民の皆さんの健康課題の1つである高血圧予防をテーマに各グループへ伺う予定です。また、調理実習を通してフレイル予防レシピの紹介なども行っていきます。
- 質問票を用いた健康状態の確認
- 身体計測や体力測定、血圧測定
- 塩分摂取量のチェック、塩分量測定など
※必要に応じて、個別に健康づくりのアドバイスや受診勧奨、情報提供を行います。