○日野町障害者移動支援事業実施要綱
平成18年10月1日
要綱第34号
(目的)
第1条 日野町障害者移動支援事業(以下「事業」という。)は、屋外での移動に困難がある障害者(児)(以下「障害者等」という。)について、外出のための支援を行うことにより、障害者等の地域での自立生活及び社会参加を促すことを目的とする。
(対象者)
第2条 この事業の対象者は、日野町(以下「町」という。)が援護を実施する障害者等で、次の各号のいずれかに該当する者であって、屋外での移動が困難等の理由により、町長が支援を必要と認めた者とする。ただし、条件を満たしている場合でも、行動援護、重度訪問介護、重度障害者等包括支援対象者は、介護給付を優先とする。
(1) 身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第15条第4項の規定により身体障害者手帳の交付を受けている重度の視覚障害者(児)及び全身性障害者(児)
(2) 療育手帳制度要綱(昭和48年9月27日厚生省発児第156号厚生事務次官通知)に基づく療育手帳の交付を受けている知的障害者(児)、児童相談所若しくは知的障害者更生相談所において知的障害と判定された者、又は医師により知的障害と診断された者
(3) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第45条第2項の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている精神障害者(児)
(事業の内容)
第3条 事業の内容は、次のとおりとする。
1 個別移動支援
障害者等の外出における個別の移動支援。個別移動支援は、移動支援(身体介護を伴う)と移動支援(身体介護を伴わない)の二つに大別され、移動支援(身体介護を伴う)は、移動支援(車両移送を伴う)が派生する。
2 サービス提供範囲は、社会生活上必要不可欠な外出及び余暇活動等社会参加のための外出とする。(ただし、通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除き、原則として1日の範囲内で用務を終えるものに限る。)
3 その他、上記サービス提供範囲外での利用について、その者の社会生活の維持に困難が生じると思われる場合は、障害の程度や家族の状況等を総合的に勘案し、特に必要があると町長が認める場合に限り、支援の対象とする。
(事業の実施)
第4条 事業の実施主体は町とし、この事業の全部又は一部を、適切な事業運営を行うことができると町長が認める事業者が実施する。
(事業者の登録)
第5条 この事業を実施しようとする者は、事業の実施にあたっては、日野町障害者移動支援事業者登録申請書(様式第1号)により、町長に対して申請を行うものとする。
(登録の条件)
第6条 前条の規定による事業者の登録に関する基準は、別紙1「日野町障害者移動支援事業サービス事業者の基準に関する要綱」(以下「登録要綱」という。)に定めるところとする。
2 平成18年10月1日時点での登録事業者については、平成18年9月30日までに鳥取県より移動介護で指定された指定障害福祉サービス事業者とし、指定申請等は省略できるものとする。ただし、車両移送を伴う移動支援を行う事業所については、登録要綱第4条第2項に規定する書類を提出しなければ、対象としないものとする。
(登録の取り消し)
第7条 町長は、登録事業者が次の各号のいずれかに該当する場合には、登録を取り消すことができる。
(1) 登録事業者が別に定める基準を満たさないとき又は不正の手段により登録を受けたとき
(2) 請求に不正があったとき又は調査の要求に応じないとき
(利用申請及び利用決定)
第8条 本事業を利用しようとする障害者等(以下「申請者」という。)は、日野町障害者移動支援事業費支給申請書(様式第5号)を町長に提出するものとする。
4 申請者は、次に掲げる事由が生じたときは、日野町移動支援事業費変更申請書(様式第8号)を町長に提出するものとする。
(1) 住所・氏名等に変更があったとき
(2) 決定のあった支給量等を変更しようとするとき
(利用の方法)
第9条 前条の規定により利用の決定を受けた者が、サービスを受けようとするときは、決定通知書を事業者に提示し、事業者に直接依頼するものとする
(支援事業費)
第10条 支援事業費の額は、サービスに通常要する経費として、別紙2に定める移動支援事業サービス基準額により算定した費用の額(その額が現に当該事業に係るサービスに要した費用の額を超えるときは、現に当該事業に係るサービスに要した費用の額)の100分の90に相当する額とする。
3 利用者が事業を利用したときは、町は、当該利用者が当該事業に係るサービスを提供した事業者に支払うべき当該事業に係るサービスに要した費用について、支援事業費として当該利用者に支給すべき額の限度において、当該利用者に代わり、当該事業者に支払うことができるものとする。
4 前項の規定による支払いがあったときは、利用者に対し支援事業費の支給があったとみなすものとする。
(利用者負担)
第11条 事業の利用者は、当該事業に係るサービスに要した費用から支援給付費の額を控除した額を事業者に直接支払うものとする。
2 障害者自立支援法施行令(平成18年政令第10号)第17条の例により、障害者等の家計に与える影響その他の事情をしん酌して、以下の各号に掲げる負担上限月額を定める。
(3) 市町村民税非課税世帯に属し、事業を利用した月の属する年の前年(事業を利用した月が1月から6月までの場合にあっては、前々年とする。)の利用者(児の場合は扶養義務者)の収入の合計が80万円以下の者 1万5千円
(4) 生活保護受給世帯の者 零円
3 町長は、審査の結果、請求内容が適正と認められた場合、サービスを提供した月の翌々月末日までに、支給すべき支援事業費を事業者に支払うものとする。
(その他)
第13条 この要綱に定めるもののほか、事業の実施に必要な事項は町長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この要綱は、平成18年10月1日から施行する。
(経過措置)
2 障害者自立支援法(平成17年法律第123号(以下「法」という。))に規定する外出介護に係る介護給付費が平成18年9月30日で終了し、移動支援事業として地域生活支援事業に移行することに伴い、利用者負担額の激変緩和措置を図るものとし、平成19年3月31日までの間は、利用者が同一の月に受けた事業に係るサービスに要した費用の額と法第6条の規定による自立支援給付に係るサービスに要した費用の額との合計額から、当該同一の月における第10条第1項の規定により算出された支援事業費の額と法第29条第3項の規定による介護給付費又は訓練等給付費の額、法第30条の規定による特例介護給付費又は特例訓練等給付費の額及び法第33条の規定による高額障害福祉サービス費との合計額を控除して得た額が、第11条第2項各号に規定する負担上限月額を超えるときは、その超えた額を支援事業費として給付するものとする。
附則(令和5年要綱第17号)
(施行期日)
この要綱は、令和5年4月1日より施行する。
別紙1
日野町障害者移動支援事業サービス事業者の登録に関する要綱
(目的)
第1条 この要綱は、日野町障害者移動支援事業実施要綱第6条の規定に基づき、日野町移動支援事業を円滑に行うため、この事業を行う者(以下「移動支援サービス事業者」という。)の登録に関する基準等について、必要な事項を定めることを目的とする。
(新規登録の手続き)
第2条 新規に登録を受けようとする移動支援サービス事業者は、日野町障害者移動支援事業実施要綱第5条第1項に定める日野町障害者移動支援事業者登録申請書(様式第1号)に、次に掲げる事項を記載した書面を添えて、町長に提出しなければならない。
(1) 事業所の平面図
(2) 事業所の設備の概要(居宅介護に係る事業に限る。)
(3) 事業所の管理者の経歴
(4) 事業所のサービス提供責任者の経歴(居宅介護に係る事業に限る。)
(5) 運営規定
(6) 利用者からの苦情を解決するために高ずる措置の概要
(7) 当該申請に係る事業に関する従業者の勤務の体制及び勤務形態
(8) 当該申請に係る事業に関する資産の状況
(9) その他登録に関し町長が必要と認める事項
(移動支援サービスに関する基準)
(車両移送に関する基準)
第4条 移動介護(車両移送を伴う)を行う場合は、自家用自動車有償運送ということで「道路運送法」(昭和26年法律第183号)の管轄となり、運輸局の許可が必要となる。当該サービスを実施する事業者は、それぞれの届出の規定に従い運営するものとする。道路運送法上の許可なく移送サービスを行う事業者については、本事業の対象としない。
2 移動介護(車両移送を伴う)を行う事業者は、日野町障害者移動支援事業実施要綱第5条第1項に規定する登録申請書を提出する際に、道路運送法による許可書の写しを添付するものとする。
(ヘルパーの従事要件)
別表
必要な資格の一覧表(厚生労働省告示110号及び告示111号による)
類型や障害者・児の別 | 必要な資格(いずれか1つ) | |
身体障害者 | 視覚障害者の移動支援 | ・視覚障害者移動介護従業者養成研修修了者 |
全身性障害者の移動支援 | ・全身性障害者移動介護従業者養成研修修了者 ・日常生活支援従業者養成研修修了者 | |
知的障害者 | 移動支援 | ・介護福祉士 ・1~3級ヘルパー ・知的障害者移動介護従業者養成研修修了者 |
精神障害者 | 移動支援 | ・介護福祉士 ・1~3級ヘルパー |
障害児 | 視覚障害児の移動支援 | ・視覚障害者移動介護従業者養成研修修了者 |
全身性障害児の移動支援 | ・全身性障害者移動介護従業者養成研修修了者 ・日常生活支援従業者養成研修修了者 | |
知的障害児の移動支援 | ・介護福祉士 ・1~3級ヘルパー ・知的障害者移動介護従業者養成研修修了者 | |
精神障害児の移動支援 | ・介護福祉士 ・1~3級ヘルパー |
※ 看護師及び准看護師は介護保険の1級ヘルパーとして扱う。
※ 介護保険の1~3級ヘルパーは障害の1~3級ヘルパーとして扱う。
※ 移動介護は、介護福祉士又は1~3級ヘルパー資格のみでは従事できない。
別紙2
移動支援事業サービス基準額
30分未満 | 30分以上1時間未満 | 1時間以上1.5時間未満 | 1.5時間以上2時間未満 | 2時間以上2.5時間未満 | 2.5時間以上3時間未満 | 以後30分につき | |||
個別移動支援 | 移動支援 (身体介護を伴う) | 2,550円 | 4,020円 | 5,840円 | 6,660円 | 7,500円 | 8,330円 | 830円 | |
移動支援 (車両移送を伴う) | 2,550円 | 4,020円 | 5,840円 | 6,660円 | 7,500円 | 8,330円 | 830円 | ||
移動支援 (身体介護を伴わない) | 1,050円 | 1,960円 | 2,740円 | 3,430円 | 4,120円 | 4,810円 | 690円 |
時間帯加算
午後6時から午後10時まで 25%に相当する額を加算する
午後10時から午前6時まで 50%に相当する額を加算する
午前6時から午前8時まで 25%に相当する額を加算する
※移動支援(車両移送を伴う)に関しては移動介護(身体介護を伴う)の単価と同一とするが、運転中の時間の算定は除く。