○日野町職員懲戒処分等の基準要綱

平成19年1月22日

要綱第1号

(目的)

第1条 この要綱は、日野町職員(特別職を除く。以下要綱において同じ。)の懲戒処分並びに訓告及び厳重注意の措置(以下「懲戒処分等」という。)に付すべきと判断した事案について、処分量を決定するにあたっての標準的な基準を定めることを目的とする。

(決定)

第2条 具体的な処分量の決定にあたっては、次の事項に関し、総合的に考慮のうえ任命権者が判断するものとする。なお、量定基準に掲げられていない非違行為についても、懲戒処分等の対象となり得るものであり、これらについては量定基準に掲げる取扱いを参考としつつ判断するものとする。

(1) 非違行為の動機、態様及び結果はどのようなものであったか。

(2) 故意又は過失の度合いはどの程度であったか。

(3) 非違行為を行った職員の職責はどのようなものであったか、その職責は非違行為との関係でどのように評価すべきか。

(4) 他の職員及び社会に与える影響はどのようなものであるか。

(5) 過去に非違行為を行っているか。

(6) その他、適宜、日頃の勤務態度や非違行為後の対応等も考慮する。

(懲戒処分等の量定基準)

第3条 懲戒処分等の量定基準は別表のとおりとする。

2 訓告及び厳重注意の措置は、懲戒処分に至らない程度の場合において、反省を促し、職員の資質の向上と業務の遂行の改善に資するためのものとする。

3 一の行為が2以上の懲戒事項に該当する場合は、その重いほうの基準により、2以上の行為がともに懲戒事項に該当する場合は、併合して処分する。

4 他人を教唆して事故を発生させた者は、行為者に準じて処分する。

5 事故の情状が酌量すべきものがある場合は、当該基準による処分を軽減することができる。

6 次の各号の1に該当する場合は、その処分を加重する。

(1) 過去3年以内に懲戒処分等を受けているとき。(ただし、交通法令違反による処分を除く。)

(2) 第3項の規定により併合処分を行うとき。

(3) 職務上の立場を利用したとき。

(4) 発生した事故を隠ぺいしたとき。

(5) 事故が著しく悪性なとき、又はその結果が重大なとき。

7 懲戒処分等を軽減又は加重する場合はおおむね次の例による。

懲戒処分等

軽減する場合

加重する場合

免職

停職又は減給6ケ月

 

停職

減給

免職

減給

戒告

停職

戒告

訓告

減給

訓告

厳重注意

戒告

厳重注意

不問

訓告

(管理監督者の処分)

第4条 職員が懲戒処分を受けたときは、その者を管理監督すべき地位にある者を処分することができる。

(1) 戒告又は減給処分のとき 厳重注意又は訓告

(2) 停職処分のとき 訓告又は戒告

(3) 免職処分のとき 戒告又は減給

2 前項の管理監督すべき地位にある者に及ぼす範囲は、次の区分によるものとする。

(1) 担当職員の処分のとき 課長職以上

(2) 課長職の処分のとき 課長職以上

(懲戒処分を受けた者に対する定期昇給の取扱い)

第5条 懲戒処分を受けた場合には、処分を受けた日又は翌日以降の最初の定期昇給の取扱いは、人事考課により決定される昇給の号級数から次の号数を減じたものとする。ただし、減じた号数が負の数になるときは、昇給の号給数を0とする。

(1) 戒告 1号

(2) 減給 2号

(3) 停職 4号

(懲戒審査会)

第6条 懲戒処分の諮問機関として、役場内に懲戒審査会を置く。

2 別表及び第3条第7項の規定により戒告以上の懲戒処分に相当する場合には、町長、教育委員会、議会及び農業委員会の諮問を受けて、副町長、教育長、総務課長、人事担当職員及び職員組合の代表者をもって構成する懲戒審査会(以下「審査会」という。)を開催し処分内容を検討し、審査会は書面により各任命権者に答申する。

1 この要綱は、公布の日から施行する。

2 交通事故・違反を起こした町職員に対する処分の基準内規は廃止する。

3 平成19年4月1日以降、第6条中「助役」を「副町長」に読み替える。

(平成20年要綱第4号)

この要綱は、平成20年7月1日から施行する。

(平成24年要綱第2号)

この要綱は、平成24年4月1日から施行する。

(令和2年要綱第38号)

この要綱は、令和2年10月27日から施行する。

(令和5年要綱第1号)

この要綱は、公布の日から施行する。

別表(第3条、第6条関係)

懲戒処分基準

非違行為の種類

標準的な懲戒処分

一般服務違反関係

欠勤

正当な理由なく10日以内の勤務を欠いた場合

減給、戒告

正当な理由なく11日以上20日以内の勤務を欠いた場合

停職、減給

正当な理由なく21日以上の勤務を欠いた場合

免職、停職

遅刻・早退

勤務時間の始め又は終わりに繰り返し勤務を欠いた場合

戒告

休暇の虚偽申請

療養休暇その他特別休暇について虚偽の申請をした場合

減給、戒告

勤務態度不良

勤務時間中に職場を離脱して職務を怠り、公務の運営に支障を生じさせた場合

減給、戒告

職務怠慢・注意義務違反

職務の怠慢又は注意の欠如により、公務の運営に支障を生じさせた場合

減給、戒告

職場内秩序びん乱

暴行により職場の秩序を乱した場合

停職、減給

暴言により職場の秩序を乱した場合

減給、戒告

虚偽報告

事実をねつ造して虚偽の報告を行った場合

減給、戒告

秘密漏えい

職務上知ることのできた秘密を漏らし、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合

免職、停職

個人情報保護義務違反

個人情報のデータ改ざん及び職務目的外の収集など不適切な情報処理等により個人の権利利益を著しく侵害した場合

減給、戒告

兼業の許可を得る手続きのけ怠

許可を得る手続きを怠って兼業を行った場合

減給、戒告

セクシュアルハラスメント

(他の者を不快にさせる職場の内外における性的な言動)

暴行若しくは脅迫を用いてわいせつな行為をし、又は職場における上司・部下等の関係に基づく影響力を用いることにより強いて性的関係を結び若しくはわいせつな行為をした場合

免職、停職

相手の意に反することを認識の上で、わいせつな言辞、性的な内容の電話、性的な内容の手紙・電子メールの送付、身体的接触、つきまとい等の性的な言動(以下「わいせつな言辞等の性的な言動」という。)を繰り返した場合

停職、減給

わいせつな言辞等の性的な言動を執拗に繰り替えしたことにより相手が強度の心的ストレスの重積による精神疾患に罹患した場合

免職、停職

相手の意に反することを認識の上で、わいせつな言辞等の性的な言動を行った場合

減給、戒告

パワーハラスメント(職務に関する優越的な関係を背景として行われる、業務上必要かつ相当な範囲を超える言動であって、職員に精神的又は身体的な苦痛を与え、職員の人格若しくは尊厳を害し、又は職員の勤務環境を害することとなるようなもの)

パワーハラスメントを行ったことにより、相手に著しい精神的又は身体的な苦痛を与えた場合

停職、減給、戒告

パワーハラスメントを行ったことについて指導、注意等を受けたにもかかわらず、パワーハラスメントを繰り返した場合

停職、減給

パワーハラスメントを行ったことにより、相手を強度の心的ストレスの重責による精神疾患に罹患させた場合

免職、停職、減給

その他のハラスメント(セクシュアルハラスメント及びパワーハラスメント以外の職員の人格若しくは尊厳を害し、職員に精神的若しくは身体的な苦痛を与え、又は職員に不利益若しくは勤務意欲の低下をもたらす言動)

その他のハラスメントを繰り返すことにより、相手に著しい精神的又は身体的な苦痛を与えた場合

停職、減給、戒告

その他のハラスメントを行ったことについて指導、注意等を受けたにもかかわらず、その他のハラスメントを繰り返した場合

停職、減給

その他のハラスメントを行ったことにより、相手を強度の心的ストレスの重責による精神疾患に罹患させた場合

免職、停職、減給

公金公用物等取扱関係

横領

公金又は公用物を横領した場合

免職

収賄

職務に関し賄賂を収受し、又はこれを要求若しくは約束した場合

免職

贈賄

職務に関し賄賂を供与し、又はこれを申込若しくは約束した場合

免職、停職

窃取

公金又は公用物を窃取した場合

免職

詐取

人を欺いて公金又は公用物を交付させた場合

免職

紛失

公金又は公用物を紛失した場合

戒告

盗難

重大な過失により公金又は公用物の盗難に遭った場合

戒告

公用物損壊

故意に職場において公用物を損壊した場合

減給、戒告

出火・爆発

過失により職場において公用物の出火、爆発を引き起こした場合

戒告

諸給与の違法支払・不適正受給

故意に法令に違反して諸給与を不正に支給した職員及び故意に届出を怠り、又は虚偽の届出をするなどして諸給与を不正に受給した場合

減給、戒告

公金公用物処理不適正

自己保管中の公金の流用等公金又は公用物の不適正な処理をした場合

減給、戒告

コンピュータの不適正使用

職場のコンピュータをその職務に関連しない不適正な目的で使用し、公務の運営に支障を生じさせた場合

減給、戒告

公務外非行関係

傷害

人の身体を傷害した場合

停職、減給

暴力行為

暴力行為(人を傷害するに至らないもの。)を行った場合

減給、戒告

器物損壊

故意に他人の物を損壊した場合

減給、戒告

横領

自己の占有する他人の物(公金及び公用物を除く。)を横領した場合

免職、停職

窃盗・強盗

他人の財物を窃取した場合

免職、停職

暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した場合

免職

詐欺・恐喝

人を欺いて財物を交付させ、又は人を恐喝して財物を交付させた場合

免職、停職

賭博

賭博をした場合

減給、戒告

常習として賭博をした場合

停職

麻薬・覚せい剤等の所持又は使用

麻薬・覚せい剤等の所持又は使用した場合

免職

酩酊による粗野な言動等

酩酊して、公共の場所や乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をした場合

減給、戒告

淫行

18歳未満の者に対して、金品その他財産上の利益を対償として供与し、又は供与することを約束して淫行をした場合

免職、停職

痴漢行為

公共の乗物等において痴漢行為をした場合

停職、減給

交通事故・交通法規違反関係

飲酒運転関係

酒酔い運転をした場合

免職、停職

人身事故を起こした場合

免職

物損事故を起こしてその後の措置義務違反をした場合

酒気帯び運転をした場合

免職、停職

減給

死亡や重篤な傷害に至らない人身事故を起こした場合

免職、停職

物損事故を起こしてその後の措置義務違反をした場合

死亡や重篤な傷害に至らない人身事故を起こしてその後の措置義務違反をした場合

免職

人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた場合

運転者が飲酒していることを知りながら同乗した場合や運転すると知りながら酒を勧めた場合

免職、停職

減給

飲酒運転以外

人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた場合

免職、停職

減給

その後の措置義務違反をした場合

免職、停職

人に傷害を負わせた場合

減給、戒告

その後の措置義務違反をした場合

停職、減給

公務中に、著しい速度超過違反等の悪質な交通法規違反をした場合

停職、減給

戒告

集団暴走行為等の悪質な交通法規違反をした場合

監督責任関係

指導監督不適正

部下職員が懲戒処分を受ける等した場合で、管理監督者としての指導監督に適正を欠いていた場合

減給、戒告

非行の隠ぺい・黙認

部下職員の非違行為を知得したにもかかわらず、その事実を隠ぺいし、又は黙認した場合

停職、減給


その他のハラスメント(セクシュアルハラスメント及びパワーハラスメント以外の職員の人格若しくは尊厳を害し、職員に精神的若しくは身体的な苦痛を与え、又は職員に不利益若しくは勤務意欲の低下をもたらす言動)

その他のハラスメントを繰り返すことにより、相手に著しい精神的又は身体的な苦痛を与えた場合

停職、減給、戒告

その他のハラスメントを行ったことについて指導、注意等を受けたにもかかわらず、その他のハラスメントを繰り返した場合

停職、減給

その他のハラスメントを行ったことにより、相手を強度の心的ストレスの重責による精神疾患に罹患させた場合

免職、停職、減給

(注)

この基準は、任命権者が懲戒処分に付すべきと判断した代表的な事例を選び、それぞれにおける標準的な懲戒処分の量定を掲げたものである。具体的な量定の決定に当たっては、

1 非違行為の動機、態様及び結果はどのようなものであったか

2 故意又は過失の度合いはどの程度であったか

3 非違行為を行った職員の職責はどのようなものであったか、その職責は非違行為との関係でどのように評価すべきか

4 他の職員及び社会に与える影響はどのようなものであるか

5 過去に非違行為を行っているか等のほか、適宜、日頃の勤務態度や非違行為後の対応等も含め総合的に考慮のうえ判断するものとする。個別の事案の内容によっては、この表の標準的な懲戒処分に掲げる量定以外とすることもあり得るところである。

なお、この表に定める例示以外の非違行為についても懲戒処分の対象となり得るものであり、これらについてはこの表の例示に掲げる取扱いを参考としつつ判断する。

日野町職員懲戒処分等の基準要綱

平成19年1月22日 要綱第1号

(令和5年1月16日施行)

体系情報
第4編 事/第2章 分限・懲戒
沿革情報
平成19年1月22日 要綱第1号
平成20年6月30日 要綱第4号
平成24年3月26日 要綱第2号
令和2年10月27日 要綱第38号
令和5年1月16日 要綱第1号