○日野町特定公共賃貸住宅の設置及び管理に関する条例
平成9年1月17日
条例第1号
(目的)
第1条 この条例は、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成5年法律第52号。以下「法」という。)に基づく特定公共賃貸住宅の設置及び管理について、法及び地方自治法(昭和22年法律第67号)並びにこれらに基づく命令の定めるところによるほか、必要な事項を定めることを目的とする。
(設置)
第2条 特定公共賃貸住宅を別表のとおり設置する。
(1) 特定公共賃貸住宅 法第18条の規定に基づく賃貸住宅をいう。
(2) 所得 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則(平成5年建設省令第16号。以下「施行規則」という。)第1条第3号に規定する所得をいう。
(入居者の募集方法)
第4条 町長は、特定公共賃貸住宅の入居者を公募するものとする。
2 前項の規定による公募は、別に定めるところにより、入居申込みの期間の初日から起算して少なくとも1週間前に回覧等の方法により公示して行うものとする。
3 前2項の規定による公募は、棟ごとに又は団地ごとに少なくとも次に掲げる事項を示して行うものとする。
(1) 賃貸住宅が特定公共賃貸住宅であること
(2) 賃貸住宅の所在地、戸数、規模及び構造
(3) 入居者の資格
(4) 家賃その他賃貸の条件
(5) 入居の申込期間及び場所
(6) 申込に必要な書面の種類
(7) 入居者の選定方法
4 前項第5号の申込期間は、少なくとも1週間とするものとする。
(入居の資格)
第6条 特定公共賃貸住宅に入居できる者は、次に掲げる者とする。
(1) 所得が知事の定める基準に該当する者であって、自ら居住するため住宅を必要とする者のうち、現に同居し、又は同居しようとする親族がある者
(2) 災害、不良住宅の撤去その他の特別の事情がある場合において、特定公共賃貸住宅に入居させることが適当であると町長が認める者。(所得が別に定める基準に該当する者に限る。)
(3) その者又は現に同居し、若しくは同居しようとする親族が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないこと。
(4) 同居親族がない入居者の居住用に供する特定公共賃貸住宅については、同居親族がない者であって、別に定める基準に該当する者。(所得が別に定める基準に該当する者に限る。)
(入居の申込み及び決定)
第7条 前条に規定する入居者の資格を有する者で、特定公共賃貸住宅に入居しようとする者は、別に定めるところにより、入居申込みをしなければならない。
2 町長は、前項の規定により入居の申込みをした者の中から特定公共賃貸住宅の入居者を決定し、その旨を当該入居者として決定した者(以下「入居決定者」という。)に対し通知するものとする。
(入居者の選定)
第8条 町長は、入居の申込みを受理した戸数が特定公共賃貸住宅の戸数を超える場合は、抽選その他公正な方法により入居者を選定するものとする。
(入居者の選定の特例)
第9条 町長は、同居親族の多い者、その他特に居住の安定を図る必要がある者で別に定めるものについては、施行規則第29条の規定に基づき入居者を選定することができる。
(入居補欠者)
第10条 町長は、前2条の規定に基づいて入居者を選定する場合において、入居決定者のほかに補欠として入居順位を定めて必要と認める数の入居補欠者を定めることができる。
2 町長は、入居決定者が特定公共賃貸住宅に入居しないときは、前項の入居補欠者のうちから入居順位に従い入居者を決定するものとする。
(入居の手続)
第11条 入居決定者は、決定のあった日から10日以内に次の各号に掲げる手続きをしなければならない。
(1) 町長は、別に定める資格を有する連帯保証人(連帯保証人が保証する極度額は、入居時の家賃の6月分に相当する額とする。)が記名押印した請書を提出する。ただし、特別の事情があると認める者に対しては、規則で定めるところにより、連帯保証人の保証を必要としないこととすることができる。
(2) 第18条の規定に基づき敷金を納付する。
4 町長は、入居決定者が第1項各号に掲げる手続きをしたときは、当該入居決定者に対して、速やかに特定公共賃貸住宅の入居可能日を通知しなければならない。
5 入居決定者は、入居可能日から5日以内に特定公共賃貸住宅に入居しなければならない。ただし、特に町長の承認を受けたときは、この限りでない。
(家賃の決定及び変更)
第12条 特定公共賃貸住宅の家賃は、別表のとおりとする。
2 町長は、次の各号の1に該当する場合には、家賃を変更することができる。
(1) 物価の変動に伴い、家賃を変更する必要があると認めるとき。
(2) 近傍同種の民間賃貸住宅又は特定公共賃貸住宅の家賃に比較して不相当となったと認めるとき。
(3) 特定公共賃貸住宅について改良を施したことに伴い、家賃を変更する必要があると認めるとき。
2 家賃は、毎月末(月の中途で明け渡した場合は、明け渡した日)までにその月分を納付しなければならない。
3 月の中途で入居した場合、又は明け渡した場合の当該月分の家賃は、1月を30日として日割計算した額とする。
(家賃の減額)
第14条 町長は、特定公共賃貸住宅の入居者の居住の安定を図るため、当該特定公共賃貸住宅の管理開始後20年間を限度として、家賃の減額を行うことができる。
第15条 家賃の減額を受けようとする入居者は、別に定めるところにより家賃減額申請書を町長に提出しなければならない。
2 町長は、家賃減額申請書の提出があったときは、その内容を審査し、家賃を減額することができる。
(入居者負担額)
第16条 町長は、毎年、入居者の所得、特定公共賃貸住宅の管理を開始した日から経過年数等を勘案して入居者負担額を決定するものとする。
(督促、延滞金の徴収)
第17条 町長は、家賃又は入居者負担額を第13条第2項の納期限までに納付しない者があるときは、期限を指定してこれを督促するものとする。
2 入居者は、前項の規定により指定された期限(以下「指定納期限」という。)までにその納付すべき金額を納付しないときは、納付すべき金額に、その指定納期限の翌日から納付の日までの日数に応じ、年14.6パーセント(指定納期限の翌日から1月を経過する日までの期間については、年7.3パーセント)の割合を乗じて得た金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。
3 町長は、入居者が指定納期限までに家賃又は入居者負担額を納付しなかったことについて、やむを得ない事由があると認められる場合においては、前項の延滞金額を減免することができる。
(敷金)
第18条 町長は、入居者から3月分の家賃(家賃が変更された場合は当該家賃の額)に相当する額の敷金を徴収するものとする。
2 町長は、入居者が住宅を立退くときは、無利子で前項に規定する敷金を還付するものとする。ただし、家賃の滞納その他の債務の不履行が存在するときは、当該債務の額の内訳を明示した上で、敷金のうちからこれを控除するものとする。
(修繕の実施及び費用の負担)
第19条 町長は、特定公共賃貸住宅及び共同施設の修繕に要する費用は、次条の規定により入居者の負担とするもののほか、町の負担とする。
2 入居者の責に帰すべき事由によって修繕の必要が生じたときは、前項の規定にかかわらず、入居者は、町長の指示に従い、修繕し、又はその費用を負担しなければならない。
(入居者の費用負担義務)
第20条 次の各号に掲げる費用は、入居者の負担とする。
(1) 電気、ガス及び水道の使用料
(2) 汚物及びじんかいの処理に要する費用
(3) 給水施設及び汚水処理施設の維持管理に要する費用
(4) 障子及びふすまの張替、ガラスのはめ替並びに畳及び建具の修繕に要する費用(退去時に通常の使用による損耗しか生じていない場合についても行うこととしているふすまの張替及び畳の表替え、裏返し又は畳縁の交換に要する費用を含む。)
(5) 給水栓、点滅器その他附帯施設の構造上重要ではない部分の修繕に要する費用
(6) 退去時の当該住宅の鍵の交換に要する費用
(7) その他町長が定める費用
(入居者の保管義務等)
第21条 入居者は、特定公共賃貸住宅の使用について細心の注意を払い、これを正常な状態に維持しなければならない。
2 入居者は、自己の責に帰すべき事由により、特定公共賃貸住宅が滅失又はき損したときは、入居者が原状に復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。
第22条 入居者は、周辺の環境を乱し、又は他に迷惑をおよぼす行為をしてはならない。
第23条 入居者は、特定公共賃貸住宅を引き続き15日以上使用しないときは、別に定めるところにより届け出なければならない。
第24条 入居者は、特定公共賃貸住宅を他の者に貸し、又はその入居者の権利を他の者に譲渡してはならない。
第25条 入居者は、居住のみを目的として特定公共賃貸住宅を使用しなければならない。ただし、町長の承認を得たときは、当該特定公共賃貸住宅の一部を住宅以外の用途に共用することができる。
第26条 入居者は、特定公共賃貸住宅を模様替し、又は増築してはならない。ただし、原状回復又は撤去が容易である場合において町長の承認を得たときは、この限りでない。
2 町長は、前項の承認を行うに当たり、入居者が当該住宅を明け渡すときは、入居者の費用で原状回復又は撤去を行うべきことを条件とするものとする。
3 入居者は、第1項に違反して特定公共賃貸住宅を模様替し、又は増築したときは自己の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。
(同居の承認)
第27条 入居者は、入居の際に同居を認められた親族以外の親族を同居させようとするときは、町長の承認を得なければならない。
2 町長は、入居者若しくは同居者又は前項の規定により同居させようとする者が暴力団員であるとき、又は日野町特定公共賃貸住宅の設置及び管理に関する条例施行規則第13条第2項で定める事由に該当するときは、前項の承認をしてはならない。
(住宅の検査及び原状回復)
第28条 入居者は、特定公共賃貸住宅を明け渡そうとするときは、5日前までに町長に届け出て、町長の指定する者の検査を受けなければならない。
2 入居者は、特定公共賃貸住宅を明け渡す場合は、通常の使用に伴い生じた損耗を除き当該特定公共賃貸住宅を原状に回復しなければならない。
(住宅の明渡請求)
第29条 町長は、入居者が次の各号の1に該当する場合においては、当該入居者に対し、入居の決定を取り消し、特定公共賃貸住宅の明け渡しを請求することができる。
(1) 不正の行為によって入居したとき。
(2) 家賃又は入居者負担額を3月以上滞納したとき。
(3) 故意又は過失により特定公共賃貸住宅をき損したとき。
(4) 正当の事由によらないで、15日以上特定公共賃貸住宅を使用しないとき。
(5) 暴力団員であることが判明したとき。
2 前項の規定に基づき、特定公共賃貸住宅の明け渡しの請求を受けた入居者は、町長が指定する期日までに、速やかに当該特定公共賃貸住宅を明け渡さなければならない。この場合において、入居者は、明け渡しの請求を受けた日の翌日から明け渡した日までの家賃相当額の2倍に相当する額の損害賠償金を納付しなければならない。
(立入検査)
第30条 町長は、特定公共賃貸住宅の管理上必要があると認めるときは、町長の指定した者に特定公共賃貸住宅の検査をさせ、又は入居者に対して適当な指示をさせることができる。
2 前項の検査において、特定公共賃貸住宅に立ち入るときは、あらかじめ当該住宅の入居者の承認を得なければならない。
3 第1項の規定により検査を行う者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを呈示しなければならない。
(罰則)
第31条 町長は、入居者が詐欺その他の不正行為により家賃又は入居者負担額の全部又は一部の徴収を免れたときは、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科する。
(委任)
第32条 この条例の施行に必要な事項は、別に定める。
附則
この条例は、平成9年4月1日から施行する。
附則(平成10年条例第15号)
この条例は、平成10年4月1日から施行する。
附則(平成11年条例第15号)
この条例は、公布の日から施行し、平成11年2月1日から適用する。
附則(平成12年条例第1号)
この条例は、平成12年4月1日から施行する。
附則(平成12年条例第3号)
(施行期日)
1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則(平成20年条例第28号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和2年条例第12号)
この条例は、令和2年4月1日から施行する。
別表(第2条、第12条関係)
特定公共賃貸住宅
住宅区分 | 建設年度 | 団地名 | 所在地 | 構造別 | 家賃(月額) | 戸数 |
A種 | 平成8年度 | 漆原 | 日野町本郷2476-2 | 木造二階建 1棟1戸建 | 42,000円 | 2戸 |
平成9年度 | 黒坂 | 日野町黒坂1265-4 | 木造二階建 1棟1戸建 | 42,000円 | 2戸 | |
平成10年度 | 漆原 | 日野町本郷2476-2 | 木造二階建 1棟1戸建 | 42,000円 | 2戸 | |
B種 | 平成8年度 | 漆原 | 日野町本郷2476-2 | 木造平屋建 1棟2戸建 | 32,000円 | 2戸 |
平成9年度 | 黒坂 | 日野町黒坂1265-4 | 木造平屋建 1棟1戸建 | 32,000円 | 2戸 | |
平成11年度 | 漆原 | 日野町本郷2476-2 | 木造平屋建 1棟2戸建 | 32,000円 | 2戸 |
(注) 住宅区分のA種は世帯向、B種は世帯向及び単身者向とする。